夏秋葡萄  Natsuaki Budawa
山梨県の勝沼インディーズワイン「夏秋葡萄」のネーミングから、
トータルブランディングをさせていただきました。
葡萄の実は、夕暮れ。
秋の夜長にワインとおとっときの話を。
 
ワインには「ベレーゾン期」というものがあります。
ちょうど夏から初秋にかけて、葡萄が色づき、果粒に水が周り、瑞々しく実る時期です。
秋元さんが少年の頃、大人たちが飲んでいたワインが気になって
口にした一滴が子供の舌にはまだ早すぎて、
思わず遠くを眺めた秋の夕焼けはきっとその時期の葡萄の実のように、
黄色から紫へグラデーションしていて
もし、枕草子のように、葡萄のある景色に一番美しい時間帯があるとしたら
きっとその夕暮れに違いない。

秋元さんが最初に作ったワインの葡萄の産地は、「夏秋」。
(その名前を冠した「甲州夏秋」というワインもロングセラーだそうです)
その地名がまさしく、秋元さんのワインにぴったりだと思い、
「夏秋葡萄」という名前にしました。
また、このワインに寄せて、詩も書かせていただきました。
 
私はお酒に強くないからか、ワインを飲み込むと
喉からお腹にかけて一瞬ふわっと熱くなって、それがなんだか切ない気持ちに似ているのです。
秋元さんのワインを飲んで浮かんできたこの空想が
まさしく秋元さんの少年時代のワインへの憧れとその時の情景、そのままだったそうです。
ワインはちょっと昔を思い出す、語らいのお酒です。
Client
夏秋葡萄 Natsuaki Budawa

Creative Direction / Art Direction / Design
柴田春菜(GIGANTIC)
Copy Writing
柴田春菜(GIGANTIC)
Painting
柴田春菜(GIGANTIC)